2014年5月29日木曜日

2014-05-27 (火)~2014-05-29 (木) Amtrak Southwest Chief

今回の旅のひとつの目的はAmtrakに乗ることです。

Amtrakとは、アメリカの国鉄のようなもので、全国にわたって路線網があり、主に長距離の都市間列車を走らせています。
長距離列車といっても、日本の25倍もある国土ですから多くが寝台列車です。

日本でも、20年以上昔は東京や大阪から九州、東北などへ向けて多くの寝台列車が走っていましたが、今では定期列車としては、東京から山陰・四国と北海道を結ぶ列車だけになってしまったようです。

日本は国土が狭いし、新幹線や飛行機、高速バスが発達した現在では寝台列車の存在価値は下がってしまったのが現状の主な理由だと思います。

いっぽうで、アメリカも長距離は飛行機、短距離は自家用車というのが一般的だと思いますので、日本と同様に寝台列車の存在価値はなさそうに思えますが、現実には主要都市を結ぶ寝台列車が毎日15本ぐらい運転されています。

日本との違いはいろいろあると思いますが、アメリカで15本の列車が運行されているということは、それなりに理由があるのだろうと思います。
それが何なのか、自分で実際に体験してみようというのが今回の目的なのです。

Amtrakに乗るためにいろいろ情報収集をしてみました。
結果的に、Amtrakの公式サイトからほとんどの情報を取得することができました。
日本語での情報提供はありませんが、英語の辞書を片手に読めば何とかなる内容です。
全列車の時刻表や切符の種類など、ひととおりの内容が一冊にまとまったPDFファイル(150ページほど)のダウンロードもできるので、自分の乗る列車の時刻表だけプリンタで印刷するなども簡単です。

日本の鉄道と考え方の異なる部分があるため、そこは少し苦労する点でした。

たとえば料金ですが、先ほどのPDFファイルには料金表のページがありません。
自分の乗る列車がいくらなのかわからないと話になりませんが、料金はサイトで調べる必要があります。
何故かというと、同じ列車でも切符を購入するタイミングによって金額が変化するのです。
もう少し詳しく書きますと、同じ列車でも料金の安い席と高い席があり、まず安いものが先行して売られ、それが売り切れると高いものが売られるという仕組みのためです。人気のある日はすぐに金額が高くなってしまいますが、空いていれば前日でも安い金額のままということになります。
そのため、旅行のスケジュールの中でAmtrakの日程が重要な要素のひとつになってしまいました。

また、長距離列車には寝台車(Sleeper)と座席車(Coach)が連結されています。
USA Rail Passという、乗り放題(厳密には15日有効で8列車などの上限あり)の切符があり、座席車ならこの切符で乗ることができますが、寝台車は差額を払うことで乗ることができると書いてありながら、具体的な差額の考え方が書かれていませんでした。
いっぽうで、寝台車に乗ることは飛行機でいうところのファーストクラス的な位置づけで、食事が無料で食べられたり、乗車前に待合ラウンジが使えたりの特典があったりします。
つまり、寝台車と座席車では、客の扱いに歴然の差があるのです。
実は、最初はUSA Rail Passを使っていろいろな列車に乗ろうと考えていたのですが、2泊3日を座席で過ごすなど難しい部分もあったので、結局普通に寝台車を使うことにしました。

そして、こういった点がクリアできれば、切符の購入はいたって簡単でした。
サイト上で、乗る駅、降りる駅、乗る日を指定して検索すれば、該当する列車が見つかります。
金額などの内容を確認して、問題なければクレジット決済して購入できます。
購入が成立すると、Amtrakからメールが届き、そこにeTicketと呼ばれるPDFファイルが添付されてきます。
これをプリンタで印刷(スマートフォンなどの画面で見せてもOK)したものを持参して、乗車時のチェックインで駅員、乗務員に見せれば良いのです。
日本に居ながら、Amtrakのチケットを手にできたときは、少し感動しました。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、本題に入りましょう。

今回は、都市間移動のほとんどがAmtrakなのですが、その1本目がLos AngelesとChicagoを結ぶSouthwest Chief号です。Los Angelesを夕方6時過ぎに出発、列車上で2泊した後、出発から2日目の午後3時過ぎにChicagoに着くというものです。

初めてということで、乗れないと困ってしまうので、発車2時間ほど前にはLos Angeles Union Stationへ行きました。
いったん駅員に切符を見せて問題ないことを確認し、Amtrak利用者用の待合スペースがあるので、そこで搭乗アナウンスがあるまで待つことにしました。


列車の発車30分前の午後5時45分に搭乗の案内がありました。いよいよです。
荷物を持ってプラットフォームへ向かいました。




eTicketには、号車番号が記載されているので、その車両へ向かうとアテンダントが待ち受けており、チケットを見せて乗車OKの指示をもらいました。
車両は2階建てになっており、私の寝室は2階なので階段を登って自分の部屋へ入りました。
寝台には3種類あり、Bedroomという2人用でトイレ、シャワー付きの最上級のもの、Family Bedroomという4人用の家族向けのもの、Roometteという2人用のもの(Family BedroomとRoometteはトイレ、シャワーは共用を使用)です。
私は1人旅ですが、Roometteを予約したので、2人分を1人で使えるため、それほど広くはないですが窮屈感のない空間を使うことができました。

この列車の料金ですが、$881でした。$1=\100で考えると9万円弱で決して安いものではありませんでした。
しかし、ホテル2日分、Los AngelesからChicagoへの移動、乗車している間の飲食費などを含んだ金額ですから、そう考えると無茶苦茶に高いというものでもないのかもしれません。ちなみに私が調べた中での最安値は$630でしたから、それであれば割高感は感じない料金だったのかもしれません。

自分の指定席に座ってしばらくすると、列車が動き始めました。
日本の寝台列車だと出発時にダダダダダーンという衝撃がありますが、この列車は電車のようにスムーズでした(Amtrakの列車は日本の寝台列車と同じで機関車が客車を引く形態です)。
西日の中、さっきまで居たLos Angelesの街がだんだん遠ざかっていくのを見ながら、列車に乗っていることを実感していました。

しばらくして外を見ると、すでに街の外へ出たようで茶色の大地に疎らに乾燥性の植物が生えた景色に変わっていました。大きな山はなく、遠くに地平線が見えるような、日本ではなかなか見られない景色が広がっています。


そんな景色をぼんやり見ていたら、夕食の案内がありました。
揺れる列車内の通路を通って、2両隣りの食堂車(Dining Car)へ移動しました。


食堂車には4人がけのテープルが通路利用側に並んでいます。
そこに相席する形で座るよう、係の人が案内してくれます。
メニューが置いてあるのでそこから料理を選びますが、だいたい3~4種類の料理がありますから、数日乗っていても違う料理を食べることができそうです。
アルコール類だけは別途料金ですが、私はビールを頼みました。



食堂車も2階建てになっており、食堂が2階、厨房が1階という構成になっているので、温かい料理が運ばれてきます。
相席になった人と、片言ながら言葉を交わしながらの食事となりましたが、みんな旅を楽しもうという人たちなので、楽しい雰囲気で食事できました。


外を見ると、夕焼けになっていました。
夕焼けを見ながら食事ができるなんて、なかなか贅沢なことではないですか。


食事が終わって部屋へ戻ってみると、座席がベッドに組み替えられていました。
しばらくのんびりした後、寝ることにしました。

さて、朝になって起きてみると、車窓は昨日と同じく茶色の景色が続いています。
時折、小さな集落がありますが、まるで西部劇を見ているような景色です。






朝食の案内があったので、食堂車へ行きました。
まず、コーヒーとジュースを持ってきてくれました。
そして、昨夜と同じようにメニューから朝食を選びました。



しばらく走ると列車が停車しました。
列車は時々、乗降のために停車しますが、大きい駅だと15分ぐらい停車します。
そのような時は、外の空気を浴びたり、煙草を吸うために外に出ることができます(車内は全面禁煙です)。せっかくなので私も外に出てみました。日差しが気持ちよかったです。


お昼を過ぎたごろから、だんだん雲が増えてきました。
遠くを見ると、雲の下の一部が真っ暗になっているところがあります。きっと雨が降っているのでしょう。




気がつくと、窓が雨で濡れていました。
ただ、大きく天気が崩れることはなく、しばらくするとまた青空が見え始めました。


この列車には、展望車も連結されています。
ここは共有のスペースなので、行ってみることにしました。
天井にも窓が付いており、車内が明るいです。
大きいテーブルと4人掛けのシートがあり、グループで乗っている人がカードゲームなどすることもできそうです。
テーブルの横にはコンセントもあるので、ノートPCでDVDを見ている人もいました。私もPCを持参して、ブログの原稿を書いたりしました。


また外向きに配置されたシートもあり、車窓を楽しむことができるようになっていました。

この列車の旅ですが、乗る前は退屈してしまうのではと不安がありました。
しかし、実際に乗車してみると単調なようで変化のある景色と、適度な間隔である食事の時間とで、意外と退屈することがありませんでした。





2回目の夜が明けると、景色が変化していました。
今まで茶色だったのが緑色に変わっていました。
広大な畑が広がっていたり、木が茂り芝生が整備された住宅街だったり、いずれにしてもかなり緑が増えました。





大きな川がありました。車内放送でMissippi川だと説明していました。
昼食を食べて、しばらくのんびりした後、午後3時を過ぎると車窓がだんだん街になってきました。
そろそろ終点のChicagoが近づいてきたようです。





外を見ると、高層ビルが見えてきました。Chicagoのダウンタウンのようです。
いよいよ、2泊3日の長旅が終わろうとしています。
退屈することなく、トラブルもなく、Chicagoに到着しました。



2014年5月27日火曜日

2014-05-27 (火) Los Angeles

まず、ダウンタウンに行ってみました。
月曜日の朝ということで、通勤のタイミングのようです。
昨日と違い、スーツ姿の人たちが足早に通り過ぎていきます。
バスの数も昨日より多く、Metro RapidやMetro Silverなど通勤用のバスも見かけました。




その後、地下鉄とバスを乗り継いでBeverley Hillsへ行ってみました。
まず地下鉄にlakeからSantamonicaまで乗り、Line 4のバスに乗り継ぎました。バス停では10人以上が待っていましたが、どうにか席を確保できました。


Los Angelesのバスは結構スピードを出すのですが、道路のデコボコもそこそこあるため、立って乗っているのは辛いのです。

1時間ほどバスに乗ってBeverley Hillsに着きました。
この辺りでの高級住宅街ということで、閑静な住宅街が広がっています。昨日歩いたHollywoodは丘の上でしたが、こちらは平坦な地形なので道も庭も広く開放感があります。
歩道脇の芝生や街路樹も手入れが行き届いているようで、とても心地よい環境です。








Beverley Hillsを縦にSanta Monica Blvdが通っていて、その北側が住宅街、南側がオフィス街、商店街になっているようなので、南側にも少し行ってみました。
周囲には、高級なお店が並んでおり、駐車している車も高級車が多いようでした。



商店街の一角にat&tの店舗がありました。アメリカ人の友人からプリペイド携帯を持っていると便利だとアドバイスを受けていたので、立ち寄ってみました。これまでも、ウェブで調べたりしていたのですが、日本と通信するために必要なものが明確でなかったので、確認しようと思ったのです。


いろいろ話してみると、$50以下で購入できることがわかったので、購入することにしました。
実は、昨日バス停で見かけた、携帯を使って時刻表を確認する方法を実際に体験してみたいというのもあったので、携帯は購入しようと考えていたのです。

早速、バス停に行って試してみました。
Textというのがそれで、"Metro バス停番号"と入力して、41411に送信します。
すると、直後に返信があり、そこに何分後にバスが到着するかが書かれているのです。
実に簡単な操作で運行情報が手に入ります。
日本でもスマートフォンが主流になり、インターネットやアプリで情報提供するバス会社が増えてきましたが、大抵は情報に辿り着くまで5回ぐらいのクリックとその間のページ表示の待ち時間で結構イライラしてしまいます。
短いキーワード(10文字程度)を入力して送信すればピンポイントの情報が届く、この方法はなかなか興味深く思いました。

再びLine 4のバスに乗ってダウンタウンに戻りました。往路とは異なり全行程をバスにしてみたので、これまで見ていなかった景色も見ることができました。

夕方4時過ぎにはUnion Stationに行きました。
今夜から2泊3日の長距離列車、Amtrak Southwest Chief号でChicgoに向かうためです。
Amtrakの乗車券(寝台指定券)は、日本に居るときにインターネットで購入していました。ネット環境とクレジットカードがあれば、日本からでも列車の予約ができてしまうんですね。これは実に便利でした。



列車への搭乗は、発車の30分前に開始されるため、指定席の乗客はそれ以前に駅に着いている必要があります。この辺は日本の鉄道の方が自由度が高いように思いますが、逆にギリギリになって焦ることはないので、一長一短といったところでしょうか。

とにかく、人生で初めての2泊3日の長距離鉄道旅行が始まるのです。